あなたに届けたい一冊と、まちに残したい空間をつくる。
人やものが溢れている都会とはちがう、海が見える小さなまち。
僕にとってこのまちは「ありのままの自然」と「人のあたたかみ」が感じられるホームタウン。透きとおるほど長閑(のどか)で、水面に揺れるようにのんびりした暮らしは、いつだって安心感を与えてくれました。
けれども、一方で刺激を求めるのが人間という生きものです。自然の中で遊ぶ、スポーツで汗を流す、アートや芸術を嗜む……一人ひとりの琴線にふれるものはそれぞれだと思いますが、僕にとってのそれは「本を読むこと」と「文章を書くこと」でした。
布巻町のブックコスモス、深堀町のTSUTAYA、そして磯道町のハイパーマート(それが書店だったかは覚えていませんが、本が並んでいる場所はあった気がします)。かつては少し足を伸ばせば本屋さんがあったはずなのに、今ではそのすべてが閉店してしまいました。(※2023年4月1日より、江川町にHajikko書店がオープンしています)
スマートフォンひとつで本が読めるこの時代に、「まちに本屋さんを!」という志は、少しばかり時代錯誤かもしれません。
それでも僕は、本屋さんで生まれる偶然の出逢いと、ページをめくるたびに訪れる感動は、誰かの明日をちょっとだけ変えてしまう。そんな不思議な力があると思っています。たとえそれが本を読み終えた瞬間だとしても、頭の片隅に残る微かな記憶だったとしても。
あなたが小さい頃から見てきた風景に、本屋さんはありますか?
僕は、このまちで暮らす一人ひとりに、心に残る一冊を届けたいと思っています。
しっぽ文庫について
長崎市南部地区を拠点に、本づくりと移動書店を手掛けるひとり出版社。「生まれ育ったまちに、人と言葉が紡ぎ和える瞬間をつくりたい」との思いから設立しました。
店主について
1994年・土井首生まれ。瓊浦高校卒業。会社員として働く傍ら、長崎市を拠点にWebメディアや刊行誌の執筆・編集を手掛ける。2021年には〈長崎を舞台にショートショート塾〉(長崎伝習所塾)を企画し、塾生とともにショートショートアンソロジー『道に落ちていたカステラ』を発行。妻と2人の息子と暮らしています。
屋号 | しっぽ文庫 |
店主 | 長野 大生 |
住所 | 〒850-0961 長崎県長崎市 |
メールアドレス | info□shippobunko.com |
電話番号 | 090-5477-4356 |
適格請求書事業者登録番号 | T1810639156632 |